現在位置: ホーム / ブログ / マーケティングブートキャンプ第1回

マーケティングブートキャンプ第1回

今回から連続して、「マーケティングブートキャンプ」と題して、特にB2Bマーケティングにフォーカスして、マーケティングの基礎的なところを紹介したいと思います。

赤井です。

マーケティングの書籍や教科書は、消費者向けマーケティングが中心となっているので、法人向け(B2B)マーケティングについては、(最近多くなったとはいえ)あまりいいものは多くありません。

また、B2Bマーケティングで紹介されている内容も、デマンド創出や案件のナーチャリングが中核になっていることも多く、商品やサービスを社内外の関係者を巻き込んでどうやって販売推進していくのかという視点がないことが多いです。

そこで、私の過去の経験と独立してからのさまざまな企業様向けの活動をまとめて、セミナーや研修で紹介してきた内容を紹介することにしました。

マーケティングってなんでしょう?

「あのマーケティングは上手いよね」なんていう言葉をよく聞いたことはありませんか?

マスメディアを中心に、広告、宣伝、イベント、セールスツールの制作といった活動のみをマーケティングと捉える傾向が強くあります。しかし、これらはマーケティング活動の一部を表すにすぎません。

マーケティング

米国マーケティング学会では、以下のように定義されています。

Marketing:
Marketing is the activity, set of institutions, and processes for creating, communicating, delivering, and exchanging offerings that have value for customers, clients, partners, and society at large. (Approved July 2013)
(マーケティングとは、顧客、クライアント、パートナーおよび社会全体に対して、創造し、コミュニケートし、伝え、交換する価値を持つ提供物に対する活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。)
https://www.ama.org/AboutAMA/Pages/Definition-of-Marketing.aspx


この定義は、わかりにくいところもありますが、意味するところは、マーケティングとは、宣伝・広告活動だけを指すわけではなく、いわば「売れるための仕組み」を作って、活動してくこといえます。具体的な活動をいくつか挙げると、次のような活動です。

  •     マーケットリサーチ
  •     商品やサービス開発
  •     プライシング
  •     広告・宣伝
  •     販売促進
  •     流通
  •     営業
  •     顧客の情報管理 等。

このような広い概念を持ちます。各役割ごとに企業内で組織が分かれていることがおおいです。また、多くの企業ではこれらの役割の一部を外部の専門企業に依頼することがあります。その中でも、マーケティング費用が一番「社外に」に出て行くことが多いのが、広告・宣伝領域といってもいいかもしれません。

マーケティング活動が話題になるとき、外部から見て分かりやすいという視点から見ても、『宣伝・広告』になりがちです。しかし、企画段階から、顧客に商品やサービスが提供されるバリューチェーン全体を見渡した上で、マーケティング活動を推進する必要があります。

B2Bマーケティングの特徴

提供物が企業向け、消費者向けが存在することを基本として、それぞれのマーケティングは、B2Bマーケティング、B2Cマーケティングと呼ばれています。

マーケティングが、宣伝・広告だけと誤解されることと同じく、マーケティングとは、B2Cマーケティングを指すと思われている場合が多くあります。しかし、みなさんと一緒に学ぶB2Bマーケティング活動は、B2Cマーケティングとは異なる特徴があり、それらを理解した上で、活動を実施しないと、効果的に結果をえられないことも理解しておく必要があります。(そして、また、B2CマーケティングとB2Bマーケティングで共通している点も認識しておくことも重要ですが、このブログでは大きく取り上げません。)


B2Bマーケティングには、B2Cのそれと異なる点がありますので、それらの中から、いくつかとりあげましょう。

  • B2C製品に比べて、通常は高額な商品である

      通常はというのは、例えば、持ち家を購入する場合の金額は、B2Cといえども高額になります。

  • 顧客との接点は、セールス、ウェブ、セミナーやイベント、パートナー、電話といった多くのタッチポイント(接点) がある

多数のタッチポイントでの各活動も違います。それらが統合的になっていないと、企業として一貫したメッセージを顧客に伝えることができません。

  • 購買時の意思決定にかかわる人が多数にのぼる
窓口になっている部署や人だけでなく、購買部門、経営層、経理部門などがかかわってきます。
  • 特にIT分野やハイテク商材の場合、製品の機能、ベネフィット、仕様が高度なことが多く、専門家でないと理解に時間がかかることも多い。
  • さらに、ハイテク分野ではビジネス上の決定者だけでなく、テクニカルサイドから決定に影響を及ぼす決定者もいる

これらの特徴から、商品購入の決定には、さまざまな組織の了解を得て意思を統一し、競合他社との比較や費用対効果をできるかぎり厳密に計算して複雑な長期的な意思決定プロセスを経て行われます。大規模な案件では、億円単位のプロジェクトになりますから、検討期間が1年以上にわたることも少なくありません。

特に、IT製品の場合、年々ビジネス戦略と直結することも多くなっていますから、購入の失敗が、企業活動を停滞させることあり、リスクに対して敏感になりがちです。

ポイント

今回のポイント

マーケティングとは、宣伝広告だけでない

B2Bマーケティングでは、顧客との多くのタッチポイントあり、また顧客(企業)内での関係者も多い

ハイテク分野では、管理職以外に技術的観点から採用に大きく影響を与える人がいる


次回からの議論は、B2Bマーケティングに範囲を絞って行うことにします。次回をお楽しみに。